【読まないと早死にする?】食卓にあがった放射能(高木仁三郎。書評・評判)

【レビュー:食品の放射能対策の基本書】

チェルノブイリ原発の事故後に出版された『食卓にあがった放射能』(七つ森書館)1400円。
食品の放射能汚染対策のバイブルです。遅ればせながらざっと目を通しましたので、重要ポイントをメモに残しておきたいと思います。

著者は高木仁三郎先生。すでに亡くなっています。東京都立大学助教授でした。


【食卓は、日本】

最初にこの本の名前を目にしたとき、どこの国の食卓かな?と思いました。読んでみると、チェルノブイリ事故後、ヨーロッパだけでなく、日本の食卓にもふんだんに放射能汚染された食品があがり続けていたことがわかりました。

とくに重要だと思ったのは次の点です。

白血病は、被曝後4〜5年で出始める。
白血病以外のガンは、10年後くらいから出始める。
・「このくらいは浴びていい」というのは好ましくない。避けられる被曝は、できうる限り避けるべき。
チェルノブイリ事故の際、濃淡の差はあれ、ヨーロッパのほぼ全域の農産物、畜産物が放射能汚染に見舞われた。
 →ヨーロッパの水や食品だからといって、安全とは限らない。
・ヨーロッパの国の中には、現在の日本のように、対応が後手後手になった国が少なくない(ドイツなど)
 →ドイツが日本の原発事故について並々ならぬ関心を寄せている背景がわかったような気がしました。
・牛乳や粉ミルクの汚染には、とくに注意しなければならない。
・370ベクレルという輸入規制値の安全性は疑問。

今はなき高木先生ですが、この本は、まさしく福島原発事故の被災者となった私たちのために書いてくださっています。
「魂の書」ともいうべき、渾身の一冊です。


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・[http://d.hatena.ne.jp/rakkochan/20111027/p1:title=【売り切れ続出】大地を守る会の「震災前食品」(放射能と口コミ・評判)]