【再臨界の可能性は?】福島第一原発1号機(京都大学小出裕章助教授)

【最悪のシナリオは福島原発チェルノブイリ化】

週刊新潮の2011年4月28日号で京大の小出裕章助教授は福島原発1号機の水蒸気爆発の可能性がまだ残されていることを指摘しています。
結果としてチェルノブイリ原発事故のように放射性物質が外部に巻き散らされるかもしれないというのです。


【1号機で再臨界が起こっている危険性】

再臨界が起こるかどうか、という議論が日々なされていますが、小出教授によれば、再臨界はすでに起こっている可能性があるといいます。
根拠は次の2つを挙げています。

・1号機は、圧力容器内の温度が下がっていないこと
・クロル38が検出されたと発表されたこと

そして、1号機水蒸気爆発の可能性が述べられています。もし燃料棒のかたまりが下に落ちると、水と反応して水蒸気爆発が起こる可能性があると指摘しています。
(ただし、東京電力側からはクロル38の検出は間違いだったという発表がなされたようです)


【1号機の水蒸気爆発で、2号機、3号機、4号機も制御不能に】

1号機が水蒸気爆発を起こせば、放射線量が上がることで作業員は避難せざるを得なくなり復旧作業が中断。その結果、2号機、3号機、4号機も冷却ができなくなって制御不能になるかもしれません。そうなれば、プルトニウムストロンチウムといった放射性物質も飛散することになります。

(参考)
小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ


【年間20ミリシーベルトを生涯浴びれば5人に1人が癌に】

小出さんの指摘として注目すべきは、年間20ミリシーベルトがいかに危険な数字かということです。
小出氏によれば、人間が100歳まで生きると仮定した場合、毎年20ミリシーベルトを浴び続ければ5人に1人がガンになる危険性があると述べています。

(参考)
20ミリシーベルトの意味 小出裕章 « 小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ


小出裕章氏とは】

プロフィール:1949年東京生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒、同大学院修了。1974年に京都大学原子炉実験所助手になる。2007年4月から教員の呼称が変わり、現在は助教。専門は放射線計測、原子力安全。


(参考)
小出裕章 - Wikipedia


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・[http://d.hatena.ne.jp/rakkochan/20110329/p1:title=【地図】放射能汚染範囲マップ(福島県飯館村原発40キロ圏の地域)]