中国経済を読み解くキーパーソン 薄熙来(はく きらい)氏とは?
中国経済は今後どうなるのか。
中国の行く末を見通すうえで、欠かせない重要人物が薄熙来(はくきらい)氏(前 重慶市党委員会書記)です。
次世代の中国共産党のリーダーの一人になるとの評判でしたが、2012年9月、党籍をはく奪され、政治生命を断たれました。
経歴やプロフィールは、どんな内容なのでしょうか。
【重慶「独立王国」って?】
wikiによれば、薄氏は、重慶に「独立王国」をつくった立役者。重慶で年16%を超える超高度経済成長を達成し、重慶の庶民から絶大な支持を得たと言います。
2009年6月からは、犯罪組織一斉検挙キャンペーンである「打黒」を展開。同年7月から大規模汚職事件の摘発に乗り出し、1500人以上を摘発しました。「共同富裕」のスローガンを掲げて、格差是正や平等・公平をアピールし、民衆に支持をひきつけます。
(ソース)
・wiki:薄熙来
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%96%84%E7%86%99%E6%9D%A5
【胡錦濤派との権力闘争に敗れて失脚】
薄氏は毛沢東を信奉。毛沢東派は文革路線、胡錦濤派は開放路線で知られます。文革とは、ご存じのように文化大革命。バリバリの社会主義路線で、貧富の差の広がる開放路線とは真っ向から対立しています。
経済評論家の長谷川慶太郎氏の著書『中国大分裂』(実業之日本社)によれば、薄氏は、中国の軍隊である人民解放軍派のリーダーでもあったとされています。長谷川氏によると、開放路線派と文革路線派が激しい権力闘争を繰り広げているとのこと。結果として、今回は文革派が敗れました。
しかし、長谷川氏は、開放路線派である北京政府は、人民解放軍派の拠点である「東北部の藩陽軍区」をまったく掌握できていない状況だと著作の中で主張しています。なので、最精鋭の軍隊を保持する藩陽軍区がいつ暴発してもおかしくないのだそうです。暴発とは、すなわち内戦を意味します。
長谷川氏の言うことが本当だとしたら、コワいですね。