介護職員基礎研修課程の資格取得のメリット(2012年度,廃止)

介護職員基礎研修は、平成24年度末(2012年度末)で廃止。25年度(2013年度)からは、介護福祉士養成のための実務者研修介護福祉士実務者研修)がスタートしました。

2013年4月に入ってから、新資格制度などについて厚生労働省などに電話して聞きましたので、メモに残しておきたいと思います。

介護職員基礎研修から「介護福祉士養成のための実務者研修」への移行に際しては、400時間、授業が免除されます。ですので、50時間ほどの追加受講が必要です。

「メリットがない」と言われていた介護職員基礎研修課程修了の資格。メリットがない割に必要な授業の時間は500時間。さらに有料の資格取得学校では費用が高いのでイマイチ盛り上がりに欠けていました。

しかし、そのメリットが見直され、徐々に介護基礎研修の講座の人気があがりました。とりわけ大きいのが職業訓練の存在です。公的機関が行う職業訓練であれば、授業料は無料。必要な費用はテキスト費等の実費のみで講座に参加できたのです。授業料無料で受講ができて、しかもメリットがあるのであれば介護職員基礎研修の方がヘルパーよりもお得なのではないか、という風に考える人が増えたという経緯があります。

新制度の介護福祉士養成実務者研修も、引き続き人気は続くのではないかと思います。


【サービス提供責任者になれる】

介護職員基礎研修のメリットのひとつに、サービス提供責任者になれるというものがありました。新資格の実務者研修でも、この点は同じです。ホームヘルパー1級も廃止になりました。ですので、責任者になるために実務者研修を取るという人もいます。

なお、すでに介護職員基礎研修課程を修了している人については、当面はサービス提供責任者を続けることができます。

詳しい変更点については、次のHPが分かりやすいです。

(参考)
・愛知県のHP:介護員養成研修の見直しについて(PDFファイル)
 http://www.pref.aichi.jp/korei/Zaitaku/helper/oshirase/helper_pamphlet.pdf
・日本ホームヘルパー協会:訪問介護員の養成と現任者のスキルアップ
 (初任者研修と実務者研修について)
 http://nihonhelper.sharepoint.com/Pages/yousei.aspx


介護福祉士を受験する際に必須に】

2017年(平成29年)1月の介護福祉士試験から、実務者研修修了が義務付けられる方向です

※実務者研修は、当初2016年1月の試験から、介護福祉士試験受験者に対して義務付けられる予定でした。ですが、この措置は1年延期される見通しになりました。朝日新聞の記事によれば、「介護分野の人手不足」を理由に、1年間先送りされるようです。

(参考)
朝日新聞介護福祉士、鍛えたいけど人手不足 研修義務化再び延期
 (2014年1月28日)
 http://www.asahi.com/articles/ASG1X45G1G1XUTFL001.html

さらに、実務者研修を修了しておくと、本番の試験で実技試験が免除されます。

ただ、免除といっても、試験自体は、実務者研修時に受けておく必要があります。この場合、実技試験は、各資格取得学校などごとに独自に実施されています。

※ヘルパー2級も2013年3月末で廃止。4月からは新資格「介護職員初任者研修」がスタートしています。